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映画 「シャッター」、奥菜恵さん!ホントに怖いよ!あんたは! [映画]

ホラー映画「シャッター」です。レイトショーには、観客はたった5名、暗闇でぷるぷる震えたワタクシであります。

タイ映画「心霊写真」(未見です)を、日本人監督の落合正幸さんが、舞台を日本に移してリメイクした「アメリカ映画」---って、もうーーーなんだか分かりません!

陰鬱に語るとよくないので、明るくツッコミながら、ご紹介しましょう。

シャッター 2008年アメリカ

監督 落合正幸、 出演 奥菜恵 & よく知らない外国人俳優たち

当然、湿り気たっぷりです。ドロドロの怨念が渦巻き、責めさいなまれた被害者(被呪者)が着実にヤラレテいく--コンセプトは「リング」「呪怨」と同様。

シャッターポスター.jpg逃げ場のない状況に右往左往する主人公たちは、どんな「じたばた」ぶりを見せてくれるのか?

本作の重要な小道具は「カメラ」。主人公ベンはプロカメラマンです。NYで美人のジェーンと結婚し、新婚旅行と仕事を兼ね、東京へやってきます。このジェーンが、いかにもホラー美人(?)で、「ふむふむ、この女が酷い目にあうのね、楽しみ楽しみ」と、期待が高まります。

幸せいっぱいのベンとジェーンは、ある日、スナップ写真に「白い影」が写っていることを発見します。それをきっかけに、怪現象が次々と彼らを襲います--というより、彼らを襲うのは、ずばり、メグミ(奥菜恵)ですっ!

奥菜恵さんは、役名も「メグミ」。気合いが入ったことでしょう。ただ苗字は「奥菜(おきな)」ではなく「田中」に平凡化。まあ、オキナでは、アメリカ人観客が「フアッ?オッキイナ~?オゥ、大きいゆうたら、ビックですカァ~」とツッコんでくるのを心配したのでしょう。---んなわけないか。

映画のストーリーに戻ります。ベンが独身時代につきあって、捨てた女、それがメグミ(奥菜恵)だったのでした。自殺した彼女は、悪霊となり、自分を死へ追いやったベンと、関連アメリカン野郎たちに復讐(?)していくのです。

とにかく、奥菜恵さんが良い!のです。

シャッター奥菜.jpg02年の「呪怨」では、悪霊に翻弄された奥菜さんが、水を得た魚、いや、ターゲットをえた怨霊のように(まんまかよ?)大活躍するのです。

なんら特殊メイクすることなく、「素」でじっとたたずみ、無表情にベンをねめつける、その「ふつうっぽさ」が俄然、怖い!!

ベンへのプレッシャーのかけ方もナイスです。職場の電気を消してベンを怖がらせたり、ベンのフィルムを台無しにしてみたり、現像液をベンにかけたりと、怨霊にしてはスケールの小さい所業に、可愛さすら感じたりして。---それはないか。

そんなメグミさん。さんざん神出鬼没っぷりを披露しておきながら、床を這ってベンに近づくのは何故だ!?「立って歩けばぁ?」とツッコンではいけません。「じわじわ這い」は日本の悪霊界ではルーチン・ワークなのです、これがなくちゃあね。

一方、他のターゲットである、ガサツで無神経なアメリカン野郎たちに対しては、ヤンキー・ゴー・ホーム!ゴー・ツゥ・ヘル!!とばかりに、容赦なくストレートに恨みをぶつけるメグミ!まじに、その存在が怖いよ~~~。

メグミの「秘密」は、生前、彼女がベンにプレゼントした高級デジタルカメラに隠されていた!

メグミが、デジカメの所在を、ジェーンに伝えるくだりが素敵です。なにせ「謎かけ」しちゃうのだ!ダ・ヴィンチ・コードかよ!?

伝えたいなら、余計な謎かけすんなよぉ、メグミ!

で、その謎を解いちゃうのかよ、ジェーン!?あんた、ナショナル・トレジャーのニコラス・ケイジかよ!?

シャッター1.jpg シャッター2.jpg

映画のB級テイストを盛り上げるネタにも事欠きません!山本圭演じる霊能力者の過剰演技にズッコケ、場違いな宮崎美子に苦笑したりと、嬉しいぜぇ、エキゾチック・ジャッパーーン!

まとまりがつかなくなりましたが、要するに、「ウエット系ホラー」あるいは「奥菜恵さん」のいずれかが好きな方は、即座に、劇場に行ってください!ってこと。見逃すと一生の損(?)です!

ただし、映画館で、メグミにとり憑かれて「お持ち帰り」にならないようにね

---ううっ、自分で書いて怖くなったぜ。ぶるぶるっ。。。

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コメント 4

みその

わ、わ、出ったー!シャッター!アッシー映画男様の”突っ込みまくり”、絶好調(笑)。
そうですよぉ、めぐみ、瞬間移動なんてわけないのに、なんで這うんだよって。鋭いですねぇ。定番とはいえ「--」ですね。

ネタばれですが、ジェーンにデジカメを見つけるとこ。
ジェーンが写真を重ねてパラパラめくると、アニメのコマ送りみたいに、めぐみが右から左へ這って移動している。
これ、学生時代、授業中に教科書の余白に1頁づつ絵を描いて、パラパラめくると動画になる、って、あれですよね!懐かしい~~。
めぐみは、コマ送りで登場しなくても、「ここです」って指させばいいのに、って、ベタな突っ込みは禁物ですね。

アメリカ映画だと、怨霊の”湿度”がいまひとつですね。粘りっ気がもっと欲しかったカナーーー。

奥菜恵さんは、無表情さと、目の怖さが印象的ですね。これでハリウッド・デビューというものナンですけど。
それと彼女の”怨霊ファッション”はいかがなものでしょうか?
by みその (2008-09-21 10:47) 

博多ちわわ

おはようございます。
メグミの怨霊のベンに対する気持ちは、復讐ではなく、愛情&未練タラタラなストーカー的なものでした。
自殺に追いやられてさえ(だからこそ?)、愛し続ける屈折した情の深さがじっとりしていて怖かったです。まるで松本清張の世界。

巻き添え食って怖い目にあったべンの新妻こそ、いい迷惑です。

山本圭の霊能力者は、笑えますね。
霊が憑依したかのようなシーンもチラっと見えましたが、インチキくさいことこのうえない。
結局、出てきたけど、何も言わせてもらえない。
あれ、なんだったんだ?
by 博多ちわわ (2008-09-22 06:16) 

アッシー映画男

To みその様、
あははは、写真を重ねてペラペラめくって動画にする、あれ、懐かしいですよねえ。そうです、授業中に教科書の右余白で作りましたね。
(ワタクシはけっこう上手でしたよ)

できれば、メグミ、「写真の中」を自在に移動してほしかったなあ。おお、怖い怖い。

それにしても奥菜恵さん、これまでの芸能界でのスキャンダルをバネに
ホラー女優(?)として大きく成長してほしいものです。
影のある重たい雰囲気が、むしろこの役にピッタリでした。

あはは、「怨霊ファッション」とはいいですね、笑いました。でもミニスカートというわけにはいかんでしょう?(セクシー悪霊かよ?)
by アッシー映画男 (2008-09-23 08:40) 

アッシー映画男

To 博多ちわわ様、
コメントありがとうございます。
ウエットな男女の欲望が渦巻くところ、「松本清張の世界」というご指摘は鋭いですねえ。さすが九州男児らしい(?)コメントですね!
ということは、メグミの謎かけを、ジェーンが解読するくだりは「点と線」ですかね?

山本圭の意味不明っぷりな演技は、ラジー賞ものでしたね。強引な重厚演技のあとに、ちゃっかりと「憑依したイタコ」。竹中直人のお笑い芸かよ!?って。
ワタクシとしては、宮崎美子の「おっとり」っぷりに着目しています。
いったいどうゆう演技指導だよ?(日本人監督のはずなのに。気分はアメリカン~ってか?)
by アッシー映画男 (2008-09-23 08:46) 

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