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映画 「バンコック・デンジャラス」 ニコラス・ケイジの”顔の長さ”が気になるB級アクション [映画]

前回「スター・トレック」をほめすぎた反動(天罰?)でしょうか、次の「バンコック・デンジャラス」で、しっかり滑ってしまいましたあ!

ただし!誤解されませんよう。ワタクシはガッカリしていません。こうした「滑り」は、むしろ大歓迎なのであります。

「トンチンカンなB級アクション」をワタクシは密かに「セガールちっくな映画」とカテゴライスし偏愛しているのです。セガールちっく、と言っても、スティーブン・セガールは出演してなくても良いのです。”セガールの映画なら、いかにもありそう”なテイストこそがポイントだからです。

「セガールちっく」作品に論理や理屈は無用!映画評論や批評など斬って捨てるわ!控え控え~~!はは~っ~~!

スクリーンに展開する、スットコドッコイなストーリー&ツッコミ満載の言動を、存分に楽しめば良いのです、気分は、ビバ!ビバ!B級アクション!

バンコック・デンジャラス 2008年米

出演 ニコラス・ケイジ、ほか見知らぬ俳優さんたち

バンコックP.jpg凄腕殺し屋のジョー(ニコラス・ケイジ)は、4つの暗殺依頼をこなすため、タイのバンコクにやってきた・・・・と書いただけで、皆様は危険な「B級映画感」を感じ取ったことでしょう。

そう、主人公=凄腕の殺し屋、という設定、過去統計では、B級映画確率=70%ですね、これ常識!

さらに!主役(殺し屋)を演じるのが、サラ・ジェシカ・パーカーと双璧をなすロング・フェイス、ニコラス・ケイジとなれば、B級映画確率は、いっきに90%にアップです。(ちなみにスティーブン・セガール主演なら、その時点で、B級確率は100%に達する)

つまり、映画館に行くまでもなく、限りなく「B級」な本作ですが、実際に観た印象は、意外にも・・・・意外にも・・・・スイマセン、やっぱりB級でした。チャンチャン。

以上です・・・って、おいおいっ!これで終わりかよ!

というわけにもいかないので、話を続けますね。

ストイックな殺し屋ジョー君は、自らに、暗殺者として守るべき厳しい「4か条」を課しています。

その1・・・ん、スイマセン・・・忘れました。その2・・・ん、やっぱり忘れました。ま、この際、どうでもいいでしょう。なにせ、決めたジョー自身が、簡単に4か条を破っちゃうのだから。ダメだ、こりゃ。

バンコック1.jpgバンコック2.jpg

紆余曲折ありながらも、ターゲット(標的)を「契約どおりに」始末していくジョー。ところが殺し屋稼業から足を洗うつもりで臨んだ4番目のターゲットに、銃の引き金を引くのを躊躇して、暗殺に失敗!逆に組織の「標的」になってしまうのです。

依頼者の裏切りで、彼は窮地に陥ったのですが、そこは「セガールちっく」な映画のこと。

たった一人で、銃を持った敵、何人を相手するんだよ!?な壮絶銃撃戦が展開します。基本、敵の弾丸はジョーには当たりません。「ウオンテッド」のアンジェリーナ・ジョリーか、お前は!

バンコック4.jpgバンコック3.jpg

ツッコミの途中ですが、ここで、殺し屋ジョーにならって「セガールちっく映画」の4か条をご披露しましょう。

セガールちっくの条件1 : 主人公は、武装した100人を敵に回しても、たった一人で勝ってしまう。なぜなら、相手の撃った弾は主人公に当たらず、主人公の撃った弾は相手に当たるからである。なんたる、ナイスご都合主義!!

セガールちっくの条件2 : 主人公は、頭が切れる男、という設定になっているが、映画を最後まで観ると、結局、無計画なバカだったことが分かる。

セガールちっくの条件3 : 主人公はなぜか女性にモテル。往々にして相手の女性はイケテない。

セガールちっくの条件4 : 水戸黄門かよ!?と言いたくなるくらい「絵に描いたような悪党」が登場する。そして、こいつら、みな、頭が悪い。

補足条件 : 主役以外、知ってる俳優が一人も出ていない。

・・・・と整理してみると「バカVSバカの闘い」という基本構図が浮き彫りになってきました。

よく分かりませんが、ニコラス・ケイジの長~い顔がスクリーンにアップになるたび、彼がアメリカで人気者なのは何故?・・・とストーリーとは無関係に悩むワタクシでした。

お勧めしませんがセガールちっくな映画をお好きな方、見逃してはいけませんぞぉ!

ドッカーーーン!(爆発の音)

バンコック5.jpg


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コッスン

1質問をするな
2堅気と関わるな
3痕跡を残すな
4引き際を知れ
ですよー。守れたのは3だけですよ。>ジョー
知ってる俳優、主役のみ(笑)
これを見て、私はタイに興味を持ちました。
話も「はあ??」なんだけど
ま、ニコラスの顔が顔だから許せる。そんな感じ
良い映画ですよ^^;
by コッスン (2009-05-30 14:37) 

博多ちわわ

アッシー様、

この映画、全然見る気無かったのですが、「B級」っぷりが美味しそうですね!妙に観たくなってきました。

一般には出演俳優の「格」で映画のA級、B級が区別されるようですが、アッシー様のおっしゃるように、どんなビックネームが主役でも、B級映画はありますよね。
ベン・アフレックが出ている映画など、ほとんどがB級ですものね。

これからもセガールちっくな映画のご紹介、よろしくお願いします。
この手の映画のブログを書かせたら、アッシー様の右に出るものはいないかも??
by 博多ちわわ (2009-05-30 15:07) 

アッシー映画男

To コッスン様、さっすが~、この映画を観た上に、4か条を覚えているとは!
「2」の堅気とかかわるな、に関しては、薬局でお好みの女性を見つけた彼氏、「わて、辛抱たまらんわ~」と即ナンパ。あまりに低すぎるハードルに、ジョー君、そりゃまずいでしょうって。
どうせなら、「廊下は走るな」「不純異性交遊禁止」「午後8時以降、外出禁止」くらいから始めたほうが良かったでしょうね。

そのうえ、どこぞの兄ちゃんに、大切なアタッシュケースを運ばせるか?ネット使うとか、私書箱を使うとか、10年前のシルベスター・スタローンの暗殺者映画のほうが、まだリアルでしたがねえ・・・・・

もう、設定そのものが「ザル」状態なんですが、だからこそ愛らしいのですよ。
ニコラス・ケイジといえば、「ノウイング」も、そろそろ公開ですね。
SFサスペンスっぽいですが、さすがに2回続けての「滑り」はないでしょうね。頑張れ、ニコラス!
by アッシー映画男 (2009-05-30 19:29) 

アッシー映画男

To 博多ちわわ様、お褒めの言葉ありがとうございます。
しかし、この映画の記事で褒められるのも、微妙といえば微妙かなあ。

とにかく、ぜひ、観ていただきたい。

いい映画ばっかり観ていると反作用的に人間がバカになりますので、こうしたトホホな映画も見て、批評精神および、ツッコミ感覚を磨きましょう!
かつ、バカにするだけでなく楽しむ!!これぞ、映画鑑賞の醍醐味ですよ!・・・・って、ちょっと大げさですね。ひゃー。
by アッシー映画男 (2009-05-30 19:34) 

ふくずみ

”セガールちっく”とは、いつもながらお上手な定義です。
カテゴリーが出来たとたん、人間は許容するようになるそうですから、
今後は「セガールちっく映画祭」なども期待できますね。
1兆円市場に成長したら素晴らしいですね(笑)。

アッシー様と似た感覚かもしれませんが、昨日、「ラスト・ブラッド」
を見て、期待通りの滑りに、気分は冬季オリンピックの滑降選手、
アイ・ワズ・ハッピー、バット・コユキ・ワズ・ストレンジ!でした。

この勢いで本日は、ご推薦(?)の「バンコック・デンジャラス」に行きます。
札幌ではユナイテッド・シネマズ1館だけで夕方の上映。待ち遠しいす。
by ふくずみ (2009-05-31 07:42) 

Kelly

こんにちは。

ああ… やっぱりB級になってしまいましたか…。

オリジナルはタイ映画の「レイン」ですよね、これ。
レインは、いい映画でした。
耳の聞こえない若いハンサムガイが主人公。
お金はかかっていないものの、なかなかの作品です。

ハリウッド(ニコラス・ケイジ)がリメイクしたとは言ってましたが・・・。
やはり、思った通りの出来栄えだったようで。

「レイン」と同じようなシーンがいくつかあるようですが、ストーリーが違うとやっぱりシーンに凝ってみてもねえ・・・ってな感じですよね。

スター・トレックは今週観る予定でしたが、来週に延びてしまいました。
6月は観たい映画がたくさん来るので楽しみです♪
by Kelly (2009-05-31 17:10) 

コッスン

kellyさん
レインでは、コンが耳が聞こえなくて
いじめられっ子で、守ってくれたのがジョーで
唯一の友のために殺し屋になりましたよね。
耳が聞こえないから
銃の音が気なならなくバンバン撃てて。
恩返しというか、人情っぽい師弟関係の良い話でしたよねー・・・
そかも、ジョーが右利きで
コンは左利きだから
左右に並んで銃を構えた時のシンメトリーがかっこよかった。

ニコラスのバンコックは
ホント、バンコクに来なければ良かったのにね
ルールを破らせてしまう街ですよ・・・


by コッスン (2009-06-03 00:30) 

アッシー映画男

To ふくずみ様、しっかり本作をご覧になられましたか?

セガールちっく、の映画市場が1兆円規模になったら痛快でしょうね~。
女子高生の間で「セガール言葉」が流行るかもしれません。

あらゆる言葉の前に、枕詞として「沈黙の・・・・」を付ける!

「沈黙の受験」「沈黙の部活」「沈黙の恋愛」・・・もう、何がなんだか分かりません!
by アッシー映画男 (2009-06-04 01:05) 

アッシー映画男

To Kelly様、こんばんは!お久しぶりです!コメント、ありがとうございます。

「バンコック・デンジャラス」も、ベースとなった「レイン」に敬意を表してか、同じようなネタはまぶしてありますよ。
ジョーが恋心を抱く、薬局の女性が耳が聞こえません。
ジョーとその女性がデートの最中に暴漢が襲ってくるのですが、耳の聞こえない彼女が後ろ向きの間に、ジョーは暴漢二人を射殺する・・・というシーン。
耳の聞こえないゆえ、背後で起きている「事件」に気づかない彼女。

・・・・うーーん、しかし「とってつけたような」印象はぬぐえませんでした。

まあ、B級っぽさを楽しむというのも、かなり屈折した寂しい映画の見方ではありますが、そうでもしないと、やりきれない・・・という作品が厳然と存在するのもまた事実ですし・・・・

結論=せつなか~、、、ってことでしょうか。
by アッシー映画男 (2009-06-04 01:28) 

アッシー映画男

To コッスン様、コメントありがとうございます。

「レイン」、「バンコック・デンジャラス」の両方に思い入れがおありのようでさすがです!
しかし、コッスン様、最後に言ってはいけないツッコミをしてしまいましたね?そのツッコミとは・・・・

「バンコクにこなければ良かったのに」

ドッカーーーーン(爆発の音)。
うむむ・・・・そうなると舞台はジョーの地元アメリカ、ですか?
でも、アメリカにはセガールがいます。
ヨーロッパにはヴァン・ダムがいます。

ルールを破らせない国といえば、律儀な日本でしょう。熱帯感がほしいので、舞台は「石垣島」ではどうでしょうか?

「イシガキアイランド・デンジャラス」・・・・何か変ですね。

「ハチジョウジマ・デンジャラス」・・・・ますます妙です。

うわ、どうすればいいのだ!
by アッシー映画男 (2009-06-04 01:35) 

Kelly

うふふ♪
アッシー様、相変わらずお見事な解説っぷり!

B級を強調されているので、心してDVDが出たときにでも観てみるか…なんて気になっていましたが、、、

コメントのご返事を読むと何やらワクワクしてしまいました。

「とってつけたような敬意の表し方」とやらを、なんだか凄く観てみたくなりました。(笑)

しかし、
「なぁにぃ~? ニコラス君、やっちまったなぁ~!」
ってな映画の感想も

>結論=せつなか~、、、ってことでしょうか。

なんですね?!

オリジナルの「レイン」も、観終わった感想は
「せつなか~!」 でしたから、

結論=やっぱり、せつなか~!な映画ってことなんですね?! チャンチャン♪

by Kelly (2009-06-04 18:00) 

azm

ども・・・
や、やっぱり書きたくなっちゃう。
ニコラス・ケイジさん≒モト冬樹さんですね。
条件反射なもんで.....(^^;
by azm (2009-06-06 00:53) 

アッシー映画男

To Kelly様、コメントどうも~。

うむむ、鋭い切り返し、ありがとうございます。
結論は同じ”せつなか~”でも、「レイン」の切なさは登場人物たちの生きざまに対する(つまりシンパシィを感じての)ものですね。
一方、「バンコック・デンジャラス」の切なさは、映画そのものがトホホ・・・という意味での「悲哀」がベースですから、似て非なる感覚、とはいえましょう。

さらに(半分冗談ですが)、無理やり難しく言えば、後者の場合は、ブレヒトやエルンスト・ボロッホの言うところの「異化作用」が働いているわけでして・・・・うーーーん、映画に入り込めなかったことを、無理やり哲学してしまった。

ところで、モト冬樹、じゃなく、ニコラス・ケイジ、一応は「押しも押されもしないハリウッド・スター」でありながら、どうして、定期的に、イタイ映画に出演するのでしょうか?

思い出すだけでも

・ スネーク・アイズ (映画後に怒りで観客が「蛇の目つき」になる?)
・ ゴースト・ライダー (あの、いや、それ、としか言葉が出ない)
・ 8mm        (後味の悪さは最高)
・ ウィンドトーカーズ (あなたにだけはついていきたくない)

とおとぼけ作を世に送り込んでいるわけです。
まことに奇怪なアメリカ芸能界ですよね~。
by アッシー映画男 (2009-06-07 08:16) 

アッシー映画男

To azm様、コメント(というかピンポイントネタ)ありがとうございます。

皆さまも”うすうす”感じていることでしょうけど、ニコラス様、頭頂部に「おかぶり」になっているそうですので、「素」になれば、モト冬樹さんと同一人物となり、素人には区別がつかなくなるでしょう。

そこで思ったのですが、モト冬樹さん、お顔はちょっとエキセントリックで、日本人っぽくない(かといって、西欧人っぽくもない)ですよね。

ニコラス・ケイジも、映画に応じて代役にモト冬樹さんを使われてはいかがでしょうか?っていうか、影武者かよ!?

ニコラス・ケイジが武田信玄役、モト冬樹がその影武者役・・・・って意味が違いますね。あちゃーーー。
by アッシー映画男 (2009-06-07 08:24) 

コッスン

バンコックは不思議なところなんですよー。
デヴィッド・キャラダインさんも
バンコックに来なければ・・・

タイムリー
まさに、リアルなバンコック・デンジャラスですよ。

どうやって亡くなったのかホントウにわかりません???
by コッスン (2009-06-07 14:49) 

アッシー映画男

To コッスン様、まったくそのとおりです。
デヴィッド・キャラダインも、バンコクに行っていなければ、(たぶん)お亡くなりにならなかったでしょう。
数年前の「キル・ビル」でさえ、イタイ空気を漂わせていた彼ですが、「燃えよ、カンフー!」は欠かさず観ていたワタクシは、やっぱり思い入れがあるわけです。

まったく残念な事件ですね。
お亡くなりになって、まだ4日目、自殺だ、他殺だ、と報道はまちまちですね。
どんな原因にせよ、最後はうやむや、でしょうか。。。

バンコク、恐るべし!ですね。合掌。
by アッシー映画男 (2009-06-07 15:41) 

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