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映画 「ツーリスト」 アンジーと、ジョニデの共演ですから、ツッコミもほどほどに・・・・ [映画]

約1か月ぶりに新作映画を拝見しました。春休みシーズンのせいでしょうか、お子様向けアニメが幅をきかせ、徒歩圏内(千葉県松戸)のシネサンシャインに選択肢がほとんどなく、消去法的に「ツーリスト」を拝見しました。

ジョニー・デップと、アンジェリーナ・ジョリー(語感が好きで、最後に「ナ」をつけてしまいます)という、ハリウッド二大スター「初」共演がフレコミであります。しかし、こうゆう話題作にこそ、危険(=滑り)の匂いを嗅ぎっとってしまうワタクシ。ああ、怖いなあ。

さて、映画を観た結果は・・・・。

ツーリスト 2010年米

監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク 出演 ジョニー・デップ、アンジェリーナ・ジョリー、ポール・ベタニー、スティーヴン・バーコフ、ディモシー・ダルトン他、

ツーリストP.jpg観終わった感想は「お?意外に面白いじゃん」。ただし、これってジョニデとアンジーというビックネーム共演の「プラスポイント」を加えての評価です。

率直に映画(の展開とオチ)だけみると「責任者、出てこい~!」と叫びたくなる、かなり強引マイウエイな作品なんですねえ~。近頃の映画ラストって、どんでん返しどころか、二段オチ、三段オチ、と「ひねり」がエスカレート傾向にありますが、本作など、究極ではないでしょうか。

うーん、モノゴトには限度、つーものがあるのではないかな・・・日本は自粛ムードですが、ハリウッド映画関係者には、このタイプの強引さを自粛してほしかったりして。

アメリカ人数学教師フランクは、妻を交通事故で失い、傷心を抱えベニスにやってきたツーリスト(旅行者)。長距離列車の車中で、謎の美人エリーズからナンパ・・・いや、声をかけられ食事を共にした彼。ベニスではエリーズから最高級ホテルへと誘われ、次第に彼女の虜となっていきます。

新宿だったら100%、美人局(つつもたせ)という状況ですが、フランクが巻き込まれたのはもっと大きなトラブル(規模の大きな美人局、という意味ではありません)。組織から20億円近い大金を持ち逃げした男と間違われ、殺し屋から逃げまどうはめに・・・エリーズとは何者なのか?自分を道具に使ったのか?しかし殺されかけたところを、エリーズに救われ混乱するフランク・・・。

ツーリスト1.jpg

エリーズ役のアンジェリーナ・ジョリーさんは「ソルト」を彷彿とさせる沈着冷静なクール・ビューティっぷり、さすがの貫禄です、魅せてくれますねえ。一方、彼女に"スカウト"されるフランク役ジョニー・デップさんはいつになく「普通の役」でして、映画中盤までは違和感が否めず。グダグダな海賊船長ジャックや、剃刀で人殺ししまくる理髪師、白塗り顔の帽子職人と、エキセントリックなイメージが定着していただけに、一般市民のジョニデは微妙かな、なんてね。

映画のストーリーですが、推して知るべし、フランクとエリーゼの間には恋心が芽生えます・・・おいおい、簡単にそうなるかよ?などとツッコミはいけません。これこそ「映画的お約束」ですから。ここは大人の対応をお願いしますね。

ツーリスト3.jpg

そして、20年前ならいざ知らず、これだけの情報化社会で、一般市民(数学教師)と国際手配犯を勘違いするなんて、到底、受け入れられない設定だぜ!と鼻息荒くしましたが、そこまでは滑っておりません。フランク君は意外に早く身の潔白が証明されます。あー、よかったね、アメリカに帰国しチャンチャン・・・って、それじゃあ、ジョニー・デップに大枚の出演料を払った意味ありません。

そこでフランク君、突然「男気」を発揮して、にわかスパイよろしく白いタキシードで、自ら渦中に飛び込んでいくわけです。このあたりから、不穏な盛り上がりを見せる本作。

これ以上はネタばれ・・・ある意味、ナンセンス・コントの世界ですから多くを語りませんが、言い出したホラは引っ込められない、とばかりエリーズ、フランク、悪党の面々、警察が一か所に集合し大団円を迎える、とだけ申しておきましょう。

それにしても、ワルなギャングの方々ったら、いかつい顔のわりに「脇が甘い」しねえ、どうよ、それ?まあ、いちいち、目くじら立てる映画じゃないから、しつこくカラむのはやめましょう。

強いて本作の良い点といえば、ベニス旅行に行った気分になること

それと、ジョニー・デップさんのグダグダなパジャマ姿を拝見できること。

そうそう、脇役には大感激でした。何代目か忘れたけど、007シリーズで2作だけジェームス・ボンドを演じたティモシー・ダルトンさんが、諜報組織のボス役で登場しています、ウオー!007として世界で活躍後に現場を離れ、管理職になっていたんだね・・・なんて裏ストーリーを妄想したりして。

ギャングのボス、ショーを演じているのが、これまた、007シリーズに登場していた、スティーヴン・バーコフさんです!演劇で有名な方ですが、典型的な悪党面が幸いし(?)、今回もきっちりと敵役を熱演です。いやあ、迫力がありましたねえ。

ツーリスト2.jpg

さらに嬉しいのは、いかにも「主役の引立て役」を演じたポール・ベタニーさん。現場責任者の警部ながら仕切りがイマイチ、あぶなっかしい感じが、実に情けなくナイスな味わいです。ベタニーさんの過去最高のはまり役は「ドッグ・ヴィル」の偽善的な村の男、お前のせいで村が無茶苦茶になったじゃねえか!とニコール・キッドマンでなくても怒り狂うわけですが、あのダメダメ男テイストが、本作「ツーリスト」で完全復活!そう、映画の中のセリフじゃないけど、「君の居場所はここしかない」って。あはは。

007カラミの2名を出演させたり、ポール・ベタニーさんの涙目を効果的にまぶしたりと、細かい点にもそれなり気をくばった映画なのですねえ。

・・・と好材料ゼロではないものの、「そりゃ、ないっしょや!」と北海道弁でツッコンでしまう、結局はそんな”話題の迷作”でありました。ちゃんちゃん。


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