映画 「ロック・オブ・エイジズ」 もう~、これだけロックしてくれれば言うことなし!の号泣ミュージカル! [映画]
本日の作品はミュージカル映画「ロック・オブ・エイジズ」であります・・・と、冷静に書きましたが、
ずばり、申し上げましょう、この映画は素晴らしいっ!!!!!(←勢いでビックリマークが五つも並んでしまった)。当ブログ記事を読んだ方、すぐにご近所の映画館に走っていただきたい!スクリーンに展開する80年代ロックのバカで、無茶苦茶で、でもハッピーな世界にど~っぷり浸っていただき、ワタクシがそうだったように、上映時間の80%を号泣&号泣&号泣してくださいっ!
「号泣」は比喩ではございません。変質狂的にロックを愛するワタクシは、畳み掛けるように登場する80年代のロック名曲の数々に激しく感動して泣いちゃうわけです。曲の使いどころも見事ですが、出演者たちがあまりにも上手に歌いこなすので、こりゃてっきり吹き替えだね、と思ったら、そうじゃないと知って二度ビックリ。
若い二人は「歌える」条件でキャスティングされてますが、驚いたのはトム・クルーズさん。こんなに歌が上手かったの?冒頭の「Paradise City」なんて、オリジナルのガンズより、むしろいいじゃん!どうだ、まいったか!アクセル・ローズ・・・って、私が自慢してもしょうがないか。
「ロック・ミュージカルなんてバカバカしい」と決めつける真面目一辺倒の映画ファンもおられるでしょう。たしかにストーリーは紋切り、登場人物はステレオタイプで、全体に下品で暑苦しい・・・作品の面白さを説明するのは難しいです。でも、映画全体にポジティブなエネルギーと「ロック愛」が充満しているんです。「観る」より「感じる」映画、キザに言えば「ロックする映画」であります。分かっていただけますかな~。
ロック・オブ・エイジズ 2012年米
監督 アダム・シャンクマン 出演 トム・クルーズ、ジュリアン・ハフ、ディエゴ・ボネータ、キャサリン・ゼダ=ジョーンズ、アレック・ボールドウィン、ポール・ジアマッティほか
ジュークボックス・ミュージカルというスタイルだそうです。既成のヒット曲を組合せて作ったミュージカルなんですね。これまでに、ABBAの曲を使った「マンマ・ミーア」、QUEENの曲を使った「We will Rock You」なんかがありました。
本作で使われるのは、80年代、まさにロック黄金期のヒット曲であります。ロック好きにはたまらんわ~と震えるセットリストであります。曲については後述するとしてストーリー。いたって単純であります。
舞台は1987年のロスアンゼルス。田舎町からやってきたシェリー(ジュリアン・ハフ)はロックが大好きな女のコ。ひょんなことから憧れのライブハウス「バーボンルーム」のウエイター、ドリュー(ディエゴ・ボネータ)と知り合い、一緒に働くうちにふたりは愛し合うようになります(このトントン拍子感がなんともアメリカ~ンである)。
実は、ドリューも、シェリーも、ロックシンガーを夢見てるんですね。ドリューが「君のことを考えながら作った曲だよ」な~んて能書きたれつつ自作曲をアコギで歌うシーンがありますが、これ、もし日本でやったら「末代までの恥」ですけどね、そこはアメリカ~ン、オキ・ドキのノープロブレムなのであります。
さて経営悪化で競売寸前のバーボンルームを立て直すべく、オーナー(アレック・ボールドウィン)は伝説のロックスターのステイシー・ジャックス(トム・クルーズ)のライブを計画します。しかし、ステイシーは、かつての輝きを失ったどころか、呑んだくれて意味不明の発言を繰り返すアル中に成り下がっています。こんな状態で果たしてライブ・ステージに立てるのか?
一方、急遽、前座バンドの代役をつとめたドリューのバンドは大成功。ステーシーのマネージャーにスカウトされ、ついにロックスターへの道が開けた・・・と思ったら、レーベルから「ロックは時代遅れ」と、意に沿わないヴィジュアル系ポップス・シンガーになることを強要されて悩みます。あはは、このくだりは「いかにもありそうだな~」とニヤッとさせられますね。
恋人ドリューを失ったシェリーは、食いつなぐため、いかがわしい店でステージ・ダンサーの職を見つけますが、出口の見えないLAでの生活に疲れはて、ついに田舎へ帰ろうと考え始めます・・・。
さまざまな困難に直面した登場人物たちが、映画中盤から「ロックの力」と「愛の力」により、その困難を乗り越え、栄光へ向かってゆくんですね。お約束だと言われようと、強力なロック名曲群に支えられ、あ~あ~カタルシス、てなもんであります。。。
この映画、観るべきものは、出演者たちの「なりきり」っぷりですね。
若い主役二人も頑張っていますが、「伝説のロックスター」ステイシーを演じたトム・クルーズさんの前では分が悪い。トムさん、「マグノリア」に匹敵する変態オーラが出まくっておりますもん。何をしでかすか分からない男を鬼気迫る演技で体現し、存在感、威圧感は「さすが!」としか言いようがありません。ステージ・パフォーマンスも、お世辞でもなんでもなく完全ホンモノのロックスターになりきっております。すんげー、です。
トムさん以外にも、異常な執念でロック排斥を画策する市長夫人を演じたキャサリン・ゼダ=ジョーンズさん。歌も踊りも演技も実にいいすね~。10年前の「シカゴ」のときより、パワフルで、なりきり度が大幅アップ、熟女の色気がむんむん発散してて怖いくらいです、ほんと。
ステイシーの小悪党マネージャー役のポール・ジアマッティさん、ライブハウスのオーナー役のアレック・ボールドウィンさんなど脇役の素晴らしさについても書きたいけど、ええい、ここは割愛だあ。
で、いよいよ待ってました!(って誰が待ってたんだ?)
本作を彩る80年代のロック名曲たち。ここに言及せず、終わるわけにはいかないのだ!
映画開始早々、主人公が田舎から長距離バスでLAにやってくるシーン。流れるのはナイト・レンジャーの名曲「Sister Christian」であります・・・この時点で、早くもドバーッと泣いちゃったもんな、オレ。
その後も、パンチのあるキャッチーな曲と、泣かせバラード曲を交互にまぶすという卑怯な手法に、こっちは涙腺が開きっぱなしになるのであります。
エクストリームの「More than Words」で泣き、ボン・ジョヴィの「Dead or Alive」で泣き、ツィステッド・シスターの「I wanna Rock」のサビで思わずシンガロングしそうになり、デフ・レパードの「Suggar on Me」でワタクシもフィル・コリン気分(←そこかよ!)。まだまだ続きますよ~、使いどころには納得しかねるが、Whitesnakeの「Here I go again」、この曲は映画「ザ・ファイター」でも効果的に使われて、このブログでもとりあげたっけ。いい曲だなあーーー。
そして出たあ、REOスピードワゴンの数少ない(失礼)名曲「涙のフィーリング」です。こりゃロック好きでなくとも、泣くでしょうよ。そこから、ジャーニーの「Any Way You Want It」ときたあ!周囲のお客さんが少ないのをいいことに、もう我慢できまへんと、ワタクシ、一緒に歌わせていただきました。
クライマックスはアリーナ・ステージでの文字通りの大団円。ロック・パフォーマンス炸裂です。トム・クルーズ、ジュリアン・ハフ、ディエゴ・ポネータが、ステージで豪快に歌う曲は、ジャーニーの「Don’t Stop believin’」です。うわあ、涙は枯れたと思ってたのに、ワタクシの目から再び涙が星飛雄馬のようにドバーッと出ちゃうのであります。スティーヴ・ペリーが歌うオリジナルもいいけど、皆様の歌唱もイケイケ感がサイコーで、違った意味で気持ちいい~。
やれやれよく泣いたなあ、ほっ、、、としたら、エンドロールでの締めの曲が、なんと、スコーピオンズの名曲「ハリケーン」ですぜい!ほんとにもう、私のツボをどれだけ強く押しまくるのよ。
映画を観終わっても茫然状態でしたが、はっと気を取り直しiPodのジャンル「Rock」を開き、映画で使われていたジャーニー、フォーリナー、ホワイトスネイク、デフ・レパード、ジャーニー、スコーピオンズ、etcの曲を聴きまくってしまいました~。iPodに入れていたスコーピオンズのアルバムが、2000年のベルリン・フィルとの共演作で、冒頭に「ハリケーン」は入ってるものの、こんなこと言うとなんですが、「ベルリン・フィルさん、今回は余計です」・・・とクラシック音楽ファンに怒鳴られそうな発言だなあ。あははのは。
To 怪しい探麺隊様、niceありがとうございました!
by アッシー映画男 (2012-10-13 05:44)
To maya様、niceありがとうございました!
by アッシー映画男 (2012-10-13 05:44)
ロッケンロール!
by azm (2012-10-19 00:21)
To azm様、コメントありがとうございますー。ロケンロール、といえば、内田裕也さん、ってことですねーー。怖い・・・。
by アッシー映画男 (2012-11-02 05:45)