SSブログ

映画 「犬と私の10の約束」、福田麻由子→田中麗奈への移行がナイス!! [映画]

犬と私の10の約束

ワタクシは泣きましたよ。映画館の闇のなかで、臆面なくボロボロと。

子供と動物には勝てない」という言葉があるそうですが、この映画、両方がからむから強力ですよ。勝てっこありません(って、勝ち負けじゃないけど)。

「L Change The World」でも活躍した子役の福田麻由子ちゃんが、ここでも大健闘です。

でも、なんたって、主役のワンちゃん(ゴールデンレドリバー)のソックスが素晴らしいですよ。従順で、優しくて、けなげで、可愛くて。芝居(?)も上手い。天寿まっとうとはいえ、ラストシーンは、映画館でなければ号泣しちゃう悲しさです。一緒に観た同行者などは、映画中盤から涙でぐちゃぐちゃになっていました。

犬と私の1.jpg犬と私の3.jpg

ところがです、劇場出口で遭遇した女子小学生たちの会話にビックリ。きゃつらときたら「私は泣かなかったよ」とか「あのシーンでは泣けないよね」なんて、ガマン大会の自慢でもしているかのようおいおい!ちょっと待て!涙を流すのは、感情の「結果」であり、感情とはひとりひとり違うものでしょう?最初から「泣く目的」で映画を観るとは本末転倒も甚だしい!あまつさえ、私はこの程度じゃ泣かないよ、という見栄の張り方に至っては、バッカモン!!と怒鳴りたくなります。

小学生のガキはね、「犬と私の10の約束」を観て、びゃんびゃん泣くのが正しいのである。こんな日本にだれかしたのだ?

まあ、それは置いといて映画のほうです。

北海道函館市に住む幸せな3人家族、医者の父=豊川悦司、母=高島礼子、娘=福田麻由子、を、お母さんが病死する不幸が襲います。残された父娘は、悲しみのなかで、新しい家族、子犬のソックスを迎えます。そして、ソックスの成長と、父娘の人生が描かれていきます。。

犬と私の2.jpg犬と私の4.jpg

突然、横道にそれますが、ひとりの登場人物を、年齢によって、別々の俳優が演じ分ける映画ってありますよね?でも、この「俳優の転換」がツボにはまらないケースって意外に多くないですか?子役と成人俳優のギャップが大きすぎる場合。

たとえばです、20年数前に大ヒットした「ニュー・シネマ・パラダイス」というイタリア映画。輝くような笑顔と、こましゃくれた言動で愛すべき少年トトが主人公。でも、成人したトトは「中近東の人」に変貌です。おいおい、その俳優を持ってくるかよ

ギャスパー.jpg全然違う!と叫びたくなる驚異の変貌といえば「羊たちの沈黙」「ハンニバル」のレクター博士。「ハンニバル・ライジング」で、若き日のレクター博士を演じたのが、フランスの若手俳優、ギャスパー・ウリエル(左写真)。丹精で面長の「超」のつく美男子です。突っ込みは当然のごとく、どう間違ったって、30年後にアンソニー・ホプキンスにはならんだろう!って。顔の輪郭が全然違い過ぎますって。。。

喩えると、岡田准一が30年後に、大橋巨泉に変わったというイメージか?

「ターミネーター2」でエドワード・ファーロング演じる美少年が、「ターミネーター3」で、うすらひげの若年寄の俳優に変わったのはどうなのよ?---言い始めるとキリがないですね。橋田寿賀子役に安田成美を当ててみたり、麒麟の田中「ホームレス中学生」主演が小池徹平ときては、キャスティングという領域は、もはや無法地帯なのか(って、ちょっと話が違うけど)。

「犬と私の10の約束」に戻ります。同じ女の子を、子供時代=福田麻由子、成人後=田中麗奈が演じているのですが妙にピッタリはまっているんですよねえ。どちらも、それほど美人ではなく(失礼)、ちょっとツリ目の容貌といい、雰囲気さえも相似です。これこそ、キャスティングの妙、というやつでしょう。映画関係者よ、これを見習うべし!

麻由子ちゃんの中学校の幼馴染ススム君も見事です。10年後に加瀬亮演じるクラシック・ギタリストに「変わる」のですが、子役→加瀬亮への移行が違和感ないのです。おお、ここもはまっている!!

ということで、映画製作者へのお願いです。同役を、年齢に応じて、複数俳優で演じ分けるときは、せめて本作のような、現実的なキャスティングをお願いします!頼みますよ!

最後に、コアな突っ込みで恐縮ですが、言わせてください。函館のCDショップで、麻由子ちゃんが、ススム君に、「こうゆう音楽は聞かないの?」とCDを差し出すシーン。彼女が出した「そのCD」、一瞬ではっきりしませんが、イングウエイ・マルムスティ-ンの「トリロジー」(1986年)ではないか?

そうだとしたら、アンタ!クラシック・ギターに一辺倒の中坊に、へヴィ・メタル、それもイングウエイを紹介してどうすんだあ!?せめて高中正義にしてやれよ---それもダメだろ!

っていうか、麻由子ちゃん、あなた自宅で「トリロジー」聴くんですかい?マーク・ボールズの熱唱に合わせて、「ファイアー!!燃え上がるぜ、俺の魂!!ファイアー!!」って歌うんですかい?そりゃあ、ソックスもワタクシもビックリですよ。とほほほ。

トリロジー.jpgイング.jpg

この記事にコメントを書く/コメントを読む→ ここをクリック


nice!(1)  コメント(13)  トラックバック(0) 
共通テーマ:映画

nice! 1

コメント 13

azm

TOアッシー様。ども。
俳優の転換、面白いですね。
先ごろまでTV朝日の金曜の深夜にやっていたドラマ(未来講師めぐる)では、主人公が20年先が見える設定ですが、現在の恋人役が勝地涼で、主人公だけに見える20年後の恋人役は田口浩正です。これはドラマ上、あえての設定ですが。
最近なぜか韓ドラしか観ていませんのですが、「太王四神記」のぺ・ヨンジュンの幼少役は、どうみても大きくなったらソ・ジソプ(バリでの出来事)になりそうに見えます。総合TVでも始まるようなので、チェックしてみてください。でも、ソ・ジソプが分からないか・・・・・
by azm (2008-04-05 11:04) 

みその

あーっ!「犬と私の10の約束」なんかもみちゃうんですね!
そういえば「マリと子犬の物語」の記事も書かれていましたね。
ノーカントリー→ジャンパー→犬と私の--とは、すごいキャパの広さですね!尊敬しちゃいます。
偏見かもしれませんが、犬だと観客が集まるから、という受け狙いの安易な企画に思えて、私は敬遠していました。
興味は湧いたんですけど、他に観たい映画がたくさんあるので、今回はパス!してアッシー映画男さんの記事で満足しちゃいますね。
あと、福田麻由子さん、かわいいですよねえ。
男の人が、ああゆう子を気に入るのはわかるような。
でも、アッシー映画男さん、ロリコンに走っちゃだめですよ!(笑)

by みその (2008-04-05 11:06) 

博多ちわわ

「これ、大豆ですから」のSOYJOYのCMで、豊川悦司さんと田中麗奈さんは共演していますよね、さすがに映画でも息がぴったりでした。
ワンちゃんのソックス、ほんとうに可愛いです。賢いんだもん。あんなワンちゃんを飼っていたら、どこにで出かけずに、家でずっと一緒にいちゃいそうです。
アッシー映画男さんのブログの影響か、急に映画の本数が増えてきた私です。
あっ、忘れるところでした。
「犬と私--」に出ているピエール瀧、大好きなんですよ!
実は、ピエール瀧を観るのも、この映画にいった目的のひとつ(変ですか?)。
電気グルーヴの、8年ぶりのニューアルバム、発売になります!
ピエール瀧ファンなら購入はMUST、ですよっ!

by 博多ちわわ (2008-04-05 11:41) 

アッシー映画男

To azm様、
コメント、ありがとうございます。20年後に田口浩正、というのは厳しいですね。サラリーマンNEO?という感じですかね。
韓ドラ---すいません、全然、見ていないのです。ちなみに韓国映画は意外に好きで、観たらしばらく人間をやめたくなる「スカーレット・レター」、「オールド・ボーイ」にはしびれました。

by アッシー映画男 (2008-04-05 23:21) 

アッシー映画男

To みその様、
天気予報を見ると、札幌は大荒れの天気が続いたようで、まことにご苦労様です。新入社員の方はどんな感じですか??
関東はそろそろ満開の桜が散り始めていますよ。
犬と私の10の約束、、、そうですね、たしかに必見、とワタクシは申し上げません。ちなみに、公開中、あるいは公開寸前で、みそのさんの観たい映画はなんですかあ?
福田麻由子ちゃんは、たしかに可愛いですね。明るいところが気に入っています。

by アッシー映画男 (2008-04-05 23:27) 

カロすけ

はじめまして。
>CDショップのシーン・・・細かく観てますねぇ(感心)。流れてる曲(爆風スランプの曲だったと思いますが記憶があいまいですんません...)が懐かしかったことくらいしかおもいだせません...
私はソックスより犬泉...じゃなくってジローが頭にこびりついてます(笑)
by カロすけ (2008-04-06 01:00) 

アッシー映画男

To カロすけ様、 
コメント、どうもありがとうございます!
CDネタについては、当時、似たようなジャケが横行してたんで、イングウエイかどうか断言できないのが残念です(それを確かめるためにもう一回映画を観るのもなんだし--)。
でも、模範的な女子中学生=麻由子ちゃんが、実は、自宅でガンガンにへヴィメタルしている図、はナイスな裏設定ですね。X-JAPANの復活に大喜びでしょうか?
ジロー、すいません、あんまり印象に残っていないです。
北海道は私の出身地なんですが、トヨエツ&麻由子の親子が、バイク二人乗りで札幌←→函館往復を「日帰り」しようとしていた暴挙に、呆れて細かいところを忘れてしまったようです。。。ものすごい距離だぞ!!

by アッシー映画男 (2008-04-06 09:05) 

Kelly

こんにちは。
ああ、観たんですね。「犬と私の・・・」
確かに動物ものは泣けますよねえ。

でも、私はどうも出ている俳優陣が・・・(←結構、好き嫌いが激しい。(笑))
豊悦はよいとしても、L Change the Worldの福田麻由子ちゃんと、なっちゃんでブレークした田中麗奈さんの演技がどうもねえ。
この二人、確かによく似てますよね。
そういう意味でも、苦手な理由が共通しているのですが。。。

観ていて、演技に力入れすぎって感じるんですよね。
自然さがないんだなあ・・・ 
舞台演技じゃないんだから、そこんとこもっと上手に演じなくちゃ!って思うんですが。
世間はそういう判断じゃないようですね。

福田麻由子ちゃんは、子役としてかなり有望だとか言われていますが、そうかなあ???と、個人的には納得しておりません。^^;

で、そういう気になるとこばかりに目が行って、期待していた感想にならないんじゃないか・・・って、勝手に推測し、見る気を失せさせてしまった作品です。

邦画は上記のような理由で、かなり見る気喪失しているところがあるんですよね。
まさしく「食わず嫌い」ってやつですね。
これではよくないことわかっているんですがね・・・

それから、動物ものでは、どうしても私は動物に感情移入して観てしまうため、人間がその動物の気持ちを察してやれないシーンになったりすると、めちゃくちゃ苛立って、本気で腹を立ててしまいます。(←かなり単純(笑))

そんなこんなで観ていないのですが、よい作品だということはよ~くわかりました。^^v
アッシー様、どうもありがとうございました。


by Kelly (2008-04-07 09:31) 

アッシー映画男

To Kelly様、
おー、お気持ち、分かりますよー、福田麻由子&田中麗奈、たしかに演技がビミョーな感じです。そこは映画的に割り切ることが重要ですね!
まあ、人間よりも、やっぱりワンコでしょうね、この映画のポイントは。

私も、俳優の何人かに違和感をぬぐえずに映画に入り込めなくなる苦手がいます。筆頭2名といえば、ジュリア・ロバーツ(どの映画もわざとらしい)、ニコール・キッドマン(人間というよりサイボーグだ)。
次点としては、ケイト・ウインスレットとベン・アフレック。映画が変わっても、芝居が全く変わらず、そのうえ大根---これ、駄目ですね。
ニコラス・ケイジは、それなりに良いとは思うものの、どうも「顔が苦手」ですね。
by アッシー映画男 (2008-04-09 01:36) 

Kelly

>ニコラス・ケイジは、それなりに良いとは思うものの、どうも「顔が苦手」ですね。

最後にどっかん!と爆笑してしまいました。(笑)
いや・・・ 私も実に同感なもんで・・・^^;
by Kelly (2008-04-09 12:22) 

アッシー映画男

To Kelly様、 
ニコラス・ケイジの顔、こそが、映画ナショナル・トレジャーでも最後まで明かされなかった一番の「謎」ですよねえ。
そう、あの顔で、なぜ人気があるんだ、ニコラス!?
うーん、そこを突っ込んでいてもどうかということですね。とほほ。。。

by アッシー映画男 (2008-04-11 06:00) 

azm

Toアッシー様。
ニコラス・ケイジの顔の謎の答えは、そうニコラス・ケイジ=モト冬樹だからではないでしょうか?
って、また言っちゃった。
私も苦手です。どうしてもモト冬樹に見えてしまうので。
ちなみに、モト冬樹は声優もやっているのですねえ。朱蒙〔チュモン〕に出てくる鍛冶屋の親父モパルモの吹き替えがモト冬樹です。声はいいですね。
すみません、どんどん話がずれましたね。

by azm (2008-04-12 00:34) 

アッシー映画男

コメントどうもありがとうございます。
ニコラス・ケイジ=モト冬樹というazmさんの以前からの爆弾指摘(というか観たまんまですね。。)--実に奥が深いですね!
ニコラス・ケイジの新作映画もそろそろ始ります、「ゴーストライダー」くらいに匹敵するふざけた展開におおいに期待であります。

by アッシー映画男 (2008-04-12 01:30) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。