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映画 「エクスペンダブルズ」 スタローンは終わった?とんでもない!痛快活劇に感激の一作。 [映画]

映画「エクスペンダブルズ」、いやあ、面白かったなあ。痛快だったなあ。いろいろな意味で・・・・。

まずは主演スタローンさんについてです。世の中には「旬を過ぎる」という、残酷/意地悪/ミもフタもない言葉があり、野菜や果物にならまだしも、ワレワレは芸能人にも適用してしまう。

本作の主演シルベスター・スタローンさん、はっきり申し上げて、10年前の時点で既に「旬を過ぎて」いたのであります。「ランボー」「ロッキー」シリーズというビック・ヒットの功績はあるものの、逆にその栄光が”お寒い感”を醸し出すバッド・スパイラル。

アクションスターの「老年」とは難しいものですねえ。若手の台頭は無視できず、苦肉の策(?)として演じる役柄に、俳優のスタンスを重ね合わせる(ややこしく言ちゃった!)。「かつて名を成した●●が、やんちゃな若手に手を焼きながらも最後にスゴイ底力を見せる」というパターンですな(●●には職業や特技が入る)。クリント・イーストウッドの「ルーキー」「目撃」しかり。ケビン・コスナーの「守護神」しかり。ブルース・ウィリスの「アルマゲドン」・・・枚挙にいとまなしです。

では御大スタローンさんはどうか?95年「暗殺者」(共演アントニオ・バンデラス)はまだしも、02年「ドリヴン」あたりから、後進育成(?)の隠居道に入り、もはや「アクション映画で主演を張る」など夢のまた夢に思えたものです・・・・。

それがどうでしょう!

還暦(60歳)間近を逆手に「ロッキー・ザ・ファイナル」で世界を泣かせ、あげく「ランボー」新作まで作ってしまう無礼講っぷり。それも先人が歩んだ”ジジイ懐古録”な駄作でなく、しっかりした作品。堂々たるアクションスターとしての復活に恐れ入りますなー。

そしてついに出ました、スター新境地(!?)。64歳の御大の、日本でいえば「年金受給者」目前ながら、体を張った超絶アクション大作「エクスペンダブルズ」!(少々、興奮気味です)

前置きが長かったですが、観ないわけにはいかないですよね~~これは!

エクスペンダブルズ 2010年米

エクスペンP1.jpg監督 シルベスター・スタローン 出演 シルベスター・スタローン、ジェイソン・ステイサム、ジェット・リー、ドルフ・ラングレンほか

自らを「エクスペンダブルズ(消耗品)」と呼ぶ命知らずの傭兵軍団。もちろんスタローンさんはその頭領である。配下には見た目スタローンと同年代(実は若い)ジェイソン・ステイサムさん。そして中国の至宝こと、ジェット・リーさん、などなど。

こやつらが、アクション映画の定番どおり、「この人数では不可能でしょう」とツッコミを入れたくなるムチャ振りミッション(南米の独裁政権崩壊)に挑みます。スパイ大作戦的姑息な「ズル」「ヒッカケ」「ダマシ」はなし。生身の正面突破であります。弾丸&爆弾ですべての事を成す。あってないような作戦・・・いや、あの、その・・・という間もなく、悩み無用の痛快アクションなのであります。(間違っても、登場人物たちの正気を疑ってはいけません)。

スタローンさんのそこまでやるか?の肉体改造と、(それなりに)キレのよいアクションは「かつての」スターではなく、バリバリ現役感を発散しており、「ロッキー」」世代のワタクシは涙涙の大感激です。一筋縄ではいかない傭兵たちをまとめるリーダーシップにも違和感なしの貫禄。いやあ、カッコいいわあ!

スタローンさんを支える傭兵メンバーも大活躍です。ジェイソン・ステイサムさんは、第二の主演と言うべき暴れっぷりがスガスガしい。敵国への潜入調査から、重火器携えての殴り込みまで、スタローンと行動を共にする盟友という役どころを、きっちりこなす。さすが!

エクスペン5.jpg

この手の映画、新旧対照(対決?)を強調しようと、深く考えずに共演に「若手」を持ってくるケースが多いですが、その愚を犯していない点は評価したいっす。集客狙いなら活きのいいイケメン俳優、アストン・カッチャーとかシャイア・ラブーフあたりを据えたいところでしょう。そこをあえて、オジサン=ジェイソン・ステイサムをぶつける英断には拍手拍手であります。

ステイサムさんの「男臭さ」&スタローンさんとの「波長バッチリ感」が心地よいんですなあ。それに比べるとジェット・リーさんの添え物感は少々問題ではないかな?スタローン監督。

エクスペン1.jpg

さて、お約束のツッコミタイムであります~~。

本作にはスタローンさんと人気を二分したアーノルド・シュワルツェネガーさんが「顔見せ」程度に登場します。このシーンが笑えましたねえ。政治家へ転身したとはいえ、シュワちゃんとて「俳優だった」わけです。ところが彼ったら・・・ハッキリいって、長嶋茂雄さん(野球選手)がドラマにチョイ役で出たような違和感、つーか所在なげ、つまりは、まるっきりの演技シロートっぽさがヤバイのです。

同じシーンのスタローンさん、ブルース・ウイリスさんという「現役」は当然フツーの芝居をするわけですが、シュワちゃんの「素人っぽさ」と相まって実~に変な空気になっちゃってる・・・これ、ある意味、映画史に残る名場面ですぜい。いや、マジで。

エクスペン8.jpg

さて、ツッコミの2番目(ネタばれです)は、これまた懐かしいドルフ・ラングレンさん。ロッキー3作目?でスタローンの敵ボクサーを演じた能面無表情なお方。今回の彼の役どころは、傭兵軍団の一員でしたが、ドラッグ中毒で破門されて逆恨み。こともあろうに、敵に寝返りエクスペンダブルズを襲うのです(映画ポスターで彼が並んでいていいのか?)。敵としてさんざんご迷惑をかけておきながら、一件落着後のラストシーン、ワタクシは目を疑いました!

ドルフさん、「いやあ、ごめんごめん」みたいに苦笑いしながら仲間に戻ってるぞ!エクスペンダブルの面々もドルフ君に対して「だめだぞぉ!あんなことしちゃ!」。「あはは、面目ないっす。許してチョンマゲ!」・・・って、こりゃインド映画ですかあ!?

エクスペン4.jpg

「ハリー・ポッター」シリーズでこれをやったら、観客、大暴動ですぞーーー。

てなわけで、結論=エクスペンダブルス、バカにせずに必ず劇場で観るようにねっ!スッキリしますよん。


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ふくずみ

こんにちは。
シュワルツェネガー、ほんとに素人っぽかったですよね。ウインクのわざとらしいこと。今の彼より、石川遼の方が演技うまいかも、ですよね。
スタローンは、「エクスペンダブルズ」を新シリーズにしたいそうです。イケメン若手俳優の投入は、2作目以降と考えますが、アッシー様のご意見は?
by ふくずみ (2010-10-31 10:59) 

アッシー映画男

To ふくずみ様、コメントありがとうございます。
なんと!?エクスペンダブルズがシリーズになるのですか?
いったい何歳までやろうというのか、スタローン様。

もしも続編があるとすれば、主演は、スタローンさんから、ステイサムさんにスライド移行ではないでしょうか?そこにはアツレキもトラブルもなく・・・。
歌丸さん以降の、笑点司会者争いより平穏無事に済みそうに思います。

ま、まさか、ドルフ・ラングレンさんが主役!?・・・ありえませんね。
by アッシー映画男 (2010-11-01 06:57) 

アッシー映画男

To のむら様、niceありがとうございました!
by アッシー映画男 (2010-11-01 06:58) 

アッシー映画男

To galapagos様、nice、ありがとうございました!
by アッシー映画男 (2010-11-28 07:24) 

アッシー映画男

To Yakoha様、nice、ありがとうございました~~
by アッシー映画男 (2010-11-28 07:25) 

アッシー映画男

To iyashi様、niceありがとうございました!
by アッシー映画男 (2010-11-28 07:25) 

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